足の裏の汗をコントロールして臭いをおさえる

足のニオイ

汗は自律神経がコントロールしています。一般的に交感神経が興奮すると発汗が促されると言われています。交感神経は緊張したり、ストレスを感じると優位になります。緊迫した場面で「手に汗握る」という表現を使いますが、あれは緊張によって汗が出ている状態をいいます。足の場合、「汗を握る」という感覚はありませんが、手と同様にたくさんの汗をかいてます。

なぜ緊張すると汗をかくのか

手のひらと足の裏には他の部分よりも汗腺が多くあります。たとえば、足の裏の場合、1日にコップ1杯(約200ml)の汗をかくと言われています。ではなぜ手足に汗腺がたくさんあって、緊張すると汗をかくのでしょうか。

それは、汗が滑り止めの役割をしているからです。人類がまだ靴を履いておらず、裸足で生活していた頃を想像してみてください。もしかしたら猿のように木の上で生活していたかもしれません。そんな時、敵に襲われたとします。まさに「手に汗握る」状況です。その汗は、手足の表面に湿り気を与えて滑り止めの役割をします。そう、つまり緊張した時に手足に汗をかくのは、イザという時にすぐに動ける準備をするために身体が準備をしているのです。緊張すると、心拍数が上がって、血圧が上昇しますが、これも身体がすぐに動ける状態に準備している現象です。

このように太古の昔からのなごりが残っていることが、緊張すると足に汗をかく理由と考えられます。

汗を抑えることはできるのか

では、汗を抑えることはできるのでしょうか。交感神経は自律神経と呼ばれ、反対の働きをする副交感神経とセットになっています。副交感神経は交感神経の逆で緊張を抑える方向に働きます。そのため副交感神経が優位になると足の発汗も抑制されます。

では、どのようにして副交感神経を優位にすればいいのでしょうか。

基本的に自律神経と呼ばれる交感神経や副交感神経を直接コントロールすることができません。しかし、自律神経がコントロールしている働きの中で唯一「呼吸」だけは、自分でスピードや深さの調整が可能です。この呼吸をコントロールして副交感神経に影響を与えてあげれば、ある程度発汗を抑えることができます。

ゆっくりと呼吸すると、副交感神経が優位になります。心拍数も遅くなって、気持ちが落ち着きます。さらに血圧も下がって筋肉も緩みます。すると相対的に交感神経の働きが抑えられて、発汗も抑えることができます。

もし、緊張して手足に汗をかいているなと思ったら、ゆっくり深く呼吸してみてください。そうすると汗も落ち着くでしょう。

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