昔から「蚊にさされやすい人」というのはいるようです。
よく「若くて血がおいしいから」とか「血液型がB型だから」とか「汗臭いから」などと刺される理由を推測したりしていました。
一般的に蚊は「黒いもの」「温度の高いもの」「二酸化炭素」に寄ってくるという習性をもっています。
このため「日焼け消して黒い人」「代謝が高く体温の高い若い人」「ビールを飲んでいる人」（炭酸は二酸化炭素のため）が刺されやすいと言われています。
しかし、最新の研究では、なんと遺伝子レベルで蚊に好かれやすい体質があることがわかってきました。
実験ではデング熱を媒介するネッタイシマカを容器に入れ、内部を２つの区画に仕切ってどちらに行くか選べるようにした。２つの区画では、１卵性双生児の姉妹１８組と２卵性双生児の姉妹１９組がそれぞれ血液を提供。姉妹のどちらが蚊に好かれるかを調査した。
その結果、１卵性双生児の場合は２人そろって蚊に好かれるか嫌われるかのいずれかで、姉妹の間に差はなかった。一方、２卵性双生児の場合、姉妹の間で蚊に好かれるかどうかに違いが出ることが分かった。
１卵性双生児は同じ遺伝子を持ち、２卵性双生児の遺伝子は異なっている。つまりこの実験の結果は、遺伝子の中に蚊を引き付ける成分があることをうかがわせると研究チームは結論付けている。
- 出典：蚊に好かれるのは遺伝子が原因？ 英研究 | CNN.co.jp
双子でも遺伝子がほぼ同じ一卵性と、遺伝子が異なる二卵性があって、その違いを利用した実験なんですね。
蚊にさされやすい原因については、体臭や皮膚表面に自然に発生する細菌の影響などが考えられているそうです。その違いを生み出すのは遺伝子ということなのでしょうか。
蚊はかゆかったり音が不快なだけでなく、危険な病気を媒介する特徴を持っています。少し前にもデング熱のウイルスを持った蚊が見つかり、東京の代々木公園が閉鎖されるということがありましたね。
蚊が好きな人はまずいないでしょう。研究がすすんで、効果的に蚊を寄せ付けない仕組みが早くできるといいなと思います。
